娘が行方不明になる。それも薬物中毒者となって。娘の行方を探す両親。しかし、その途上で母は撃たれて昏睡状態となる。孤軍奮闘する父親は、果たして娘を見つけることができるのか?
という感じのミステリ・サスペンスもしくはクライムノベルなんだけど、これが予想に反して盛り上がらなかった。
おおかたの感想は、先が気になって仕方ないグイグイ系のミステリみたいに言われてるが、いやいや、そんなことないよ?
同時進行として、男女二人で行動する殺し屋が描かれる。それに被さるようにしてカルト教団の存在も浮上してくる。これらが、集約されて一つの点になるのは常套として、いったいそれがどう有機的に絡んでくるのか?
どうせ、あのレヴィンの名作と同じ感じなんでしょ?って思っちゃうんだよね。ミッシングリンク的な謎と、失踪との関連。それが話を盛り上げる要素なのは間違いないんだけど、それが、うまく機能してなかった。
ぼくの読み方が悪いのか?事柄の進行と発見と人物の出し入れがまったく効果的じゃなかったから、興がのらなかった。おもしろくないワケじゃないんだけど、細かいところで気になるっていうか、その処理どうなの?って感じるところが色々あったりして、ノレなかったかな。ハーラン・コーベン初めて読んだけど、もういいかなって感じ。