2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
小野不由実といえば、ホラーなのである。もちろんファンタジーの傑作として名高い『十二国記』もあるのだが、やはり小野さんといえばホラーなのだ。 本書は小野さんが今ほどメジャーになる前に書かれたジュブナイル・ホラーだ。ぼくはこれを読んだとき、あの…
かなり猟奇的なタイトルだ。だって、そんなの食べないもの。本書の中でも人間の顔は食べていないのだが、人間の肉は食べている。そうなると、これはかなり猟奇色の濃い血みどろでグロ描写満載のトンデモない本なのではないかと身構えてしまうが、読んでみる…
まだ上巻を読み終わっただけだが、ぼくは書く。書かずにはいられない。 本書は、軽妙なドン・ウィンズロウのまったく違う面を思い知らされたあの傑作「犬の力」の続編である。麻薬王アダン・バレーラとそれを執念で追いかける麻薬取締局の捜査官アート・ケラ…
ぼくのケッチャム初体験は本書だった。確か本書が刊行された前年に「ロード・キル」が刊行されて、それがケッチャムの本邦初訳だったと記憶する。スティーヴン・キングの強烈なプッシュで紹介されたケッチャムだが「ロード・キル」は様子見のまま現在も未読…