2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧
本書の解説を麻耶雄嵩が書いているのである。ということは、これは本格なんじゃね?そう思ってぼくはこれを読むことにした。 しかし、これがああた、まったくもって不埒なミステリだったのである。まず、設定が普通じゃない。だって、化け猫ですよ。化け猫が…
ブラッティは神と大いなる力に魅せられた作家だとおもう。彼の代表作である「エクソシスト」からして根本は神の実在の証明みたいなものだ。あの映画の強烈なビジュアルゆえに、あのシリーズの存在だけで彼にホラー作家のレッテルを貼っている人は数多いと思…
伊藤計劃が逝去して、彼の残した数少ない作品群は、ほぼ伝説の域にまで達した感がある。後続の作家のみならず、ベテランの作家も含めて彼が与えた影響は計り知れない。また、彼の絶筆を円城塔が書き継いで完成させた「屍者の帝国」は、SFというジャンルを…
本書は三つの章が順繰り語られてゆき、全体を構成している。一九九五年の現在の章、一九八三年~一九九四年の少し過去の章、そして一五九二年~一八七九年のシェイクスピアの謎が解明される章。それぞれがラストに向けて集約されストーリーをのぼりつめてゆ…