読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

磯﨑憲一郎「日本蒙昧前史」

なにこれ?凄いよ昭和が煮詰まってるよ。昭和に起きたさまざまな事件、出来事がほとんど途切れることなく描かれてゆく。ストーリーはあって、ないのごとし。それぞれの事柄が連想のように続いてゆく。同時代を生きた身としては、それらはしっかりと記憶に残…

M・W・クレイヴン「ボタニストの殺人(上下)」

このシリーズ、おもしろい。おもしろいんだけど、今回はやはりとてもライトだった。いつもにも増してね。それがちょっと引っかかったけど、おもしろかった。正直エステルのあんな姿は見たくなかったけど、最終的にこの展開はほんと予測不能だった。 あらため…

王谷晶「ババヤガの夜」

この人の本、本質ついてて好きなんだけど、これはイマイチだった。長編(実質中編くらいの長さだけど)を読むのが初めてだったが、期待してたほどではなかった。「完璧じゃない、あたしたち」や「どうせカラダが目当てでしょ」を読んで、おおいに共感し、な…

伴名練「 なめらかな世界と、その敵」

よかったー。すべてがよかったー。久しぶりに余韻にひたったー。熱心なSF読者でもないから、目についたものをピックアップするだけなんだけど、この短編集はすべてが驚きとワクワクに満ちていて、かき乱されちゃいました。収録作は以下のとおり。 「なめら…

チョン・イヒョン「優しい暴力の時代」

生き辛さは、人生の伴侶だ。人は多かれ少なかれ問題を抱え、なんとかそれを乗りこえ生きている。そんな中で、ささやかな幸せを見つけたり、人の優しさに触れたりして人生捨てたもんじゃないと前向きになれたりするのである。 本書では、そういった日常の出来…