2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
いまね、ナボコフが熱いんですよ。なんかね、ブームなんですよ。光文社古典新訳文庫で「カメラ・オブ・スクーラ」、「絶望」、「偉業」とどんどん新訳が出て、河出の池澤夏樹=個人編集 世界文学全集から「賜物」が沼野充義氏の新訳で刊行、早川書房からは「…
アンソロジーにはテーマがある。編者のこだわりによって一冊にまとめられる。たいていそれはジャンルに特定されていてミステリ、SF、ホラーといった具合に編者がそのジャンルの中でこれは!と思い入れのある作品を編んでゆくのである。そのジャンルの中で…
一六六五年の暮れのことである。ロンドンで二人の男がペストで亡くなった。その後、一年にわたって十万人の命を奪った大ペスト禍のはじまりである。本書は、その一部始終をあの『ロビンソン・クルーソー』の作者であるダニエル・デフォーが記録したものなの…
ジャック・ケッチャムと今は亡きリチャード・レイモンそして彼らの親友だという日本ではまだ知名度の低いエドワード・リーの三人がそれぞれ『狙われる女性』を描いた作品集なのであります。 読み始める前は、弱者としての女性が何者かに狙われ窮地に立たされ…
夜はやさしい。わたしの存在が見事に消される。何処とも知れぬ粗末な小屋の中での日々は、わたしに新しい世界を見せてくれた。家には、慎ましやかな家族の営みがあった。親と子、そこにはあたたかい安らぎがあった。わたしは、小屋の中にあった大きなコート…
ここで語られるのは二つの時代の物語。一つは1600年初頭のオスマン帝国。もう一つは第一次大戦時のドイツ、Uボート艦内。このかけ離れた二つの時代の物語が同時に語られる。いったい、どうゆうこと?って思うでしょ?ぼくもそうでした。だって、300…
これね、結構長い時間かけて読んだんですよ。おそらく5年くらいかかってるんじゃないかな。短編集だから、たまに電車に乗って出かけたりするときにお供にしながら読んだんだけど、これがなかなかいい効果だしていて、5年も経ったら先に読んだ作品のことな…