2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧
この話、雑誌で十年近くも連載されていたのだが、ぼくはそこに驚くのである。いきなりこんなこと書くのもなんだが、これ、ミステリとしてはあまり評価できない作品だと思う。未読の方の手前もちろんネタばれするつもりはないが、はっきりいって、謎の中心に…
一万円札をひらひらと手にもって歩いているぼくは、どこへ向かうあてもなくブラブラと気のむくままさまよっている。この金をいったいどうしょうというのか。やがて道は商店街にさしかかり、喧騒がぼくをとりまいてゆく。昨日食べたせんべいは固かったなと、…
感情を揺さぶられるまではいかないけど、小説を読んでいて意味を理解する前にどんどん先へ進まされるような読み方をするのは、この舞城くんの本でしかない体験なのだ。それは、グルーブ?疾走感?それとも奔流というべきか。この独特な文体によって、ぼくは…