読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2017年 年間ベスト発表!

いよいよ、この季節になりました。今年はね、もう何冊読んだとかカウントしません。カウントするほど読んでないからね。ほんと歳とるとロクなことないね。字は見えにくくなるし、文字を追ってると知らない間に寝ちゃってるし。 というわけで、2017年の年…

証言 part1

そうすることによって、危機は回避された。すべては終わってしまったのである。用意された約束は五つ。 羅列すると意味を成さないが、わたしは、それを実行する。そうすることが正しいと信じて。まず最初に割れた額、そして創造主の絶望があり、懇願する猫が…

レオ・ペルッツ「アンチ・クリストの誕生」

大好きな皆川博子さんが解説書いてるんだよね。で、驚いたことに皆川さんもペルッツの初読みは「夜毎に石の橋の下で」なんだそうで、ぼくと同じじゃないかと驚いた次第。だって、ペルッツがいまほどメジャーになる前に彼の本は何冊か翻訳されていたから、て…

丸谷才一「輝く日の宮」

古文が大嫌いで、高校の授業ではホント苦労しました。何?『ありをりはべりいまそかり』って?こんなぼくだから『源氏物語』などには見向きもしなくて、さまざまな現代語訳があるのも勿論しっていたけど読んでみようと思ったことは一度もなかった。それに王…

影山徹 「空からのぞいた桃太郎」

視点が変わるともちろん見え方が変わってくる。いままで見えていなかったものが見えてくる。本書は誰もが知っている『桃太郎』の物語を空からみることによって、新たな側面に光をあてた絵本なのである。 さて、おたちあい。桃太郎のハナシは誰でも知ってるは…