読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

トム・ロビンズ「カウガール・ブルース」

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これはねえ、まったくもってうれしくなっちゃう本ですよ。

まず、全体からにじみ出ているユーモアがいい。語り口の軽妙さが、まったく新鮮で壁に頭を打ちつけた

くなるほど楽しい。

例えばそれは、とんでもない前置きから物語へと入ってゆく各章の楽しさであり、例えばそれは、途方も

ない見事なまでのセンスを持った素晴らしい比喩であったりする。

キャラクターにしても、みなそれぞれ真面目に世界から外れており、否定的なことといったら、宇宙的規

模で果てしないものである。

だが、それでいて物語はなんの破綻もなく、完璧に進行していくからたいしたものだ。

あまりにも魅力的な親指姫を描いたこの物語は、アメリカを代表する忘れてはならない作品である。そう

言いきっちゃう。