読書の愉楽

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いまは無き山風忍法帖角川文庫バージョン紹介

 大好きな山田風太郎の今はなき角川文庫忍法帖シリーズのコレクションを紹介したいと思います。限りなく自己満足に近い試みなんですが、いまでは書店で見かけることもなくなったので意義があるかと勝手に判断して、やってみます^^。

 

 この角川の忍法帖シリーズの表紙は、すべて佐伯俊男画伯が描いておられます。この絵がまたいいんだ。独特のタッチが忍法帖にマッチしてて、ぼくの中で忍法帖佐伯俊男の絵という図式ができあがっているほどです。

 

 すべて紹介していたら、膨大な枚数になってしまうのでいくつかピックアップしますね。では、ぼくが一番好きな表紙「風来忍法帖」から

 

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 佐伯俊男氏の絵は、人物の描き方が素晴らしいと思うんです。その点、この表紙には主人公である七人の香具師たちがすべて描かれている。みんな個性的な面構えです^^。

 

 その感覚でいくと、こちらは厳密にいうと忍法帖ではないのですが、この「叛旗兵」の表紙も素晴らしい。

 

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 直江山城守につかえる4人の家臣、直江四天王がみんな描かれてます。それぞれのキャラが際立っていて本を読んでる間も、ぼくの頭の中ではこの人物たちがそのまま活躍してました。

 

 それにくらべて、物足りないなと思う表紙もあります。

 

 「甲賀忍法帖」や「江戸忍法帖」などは、焼き増しか?と思ってしまうほど似通った構図でおもしろみがありませんでした。

 

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 ここで、ちょっとレアな表紙出してみましょうか。「自来也忍法帖」なんですが、これは角川文庫から出たあと、2003年に文春ネスコから一度だけ復刊された作品です。

 

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 「伊賀忍法帖」で風太郎に出会い、その次に読んだのがこの「自来也忍法帖」でした。いやあ、なつかしいなあ^^。もう三十年以上前の話です。

 

 佐伯俊男氏の絵ではないのですが、映画公開時に発売されていた「魔界転生」の表紙も載せておきましょう。

 

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 ジュサブローの人形が、おどろおどろしい雰囲気を出していて、これはこれでいい表紙だと思います。

 

この話の前日譚が「柳生忍法帖」。これは、好きでも嫌いでもないかな。

 

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 では、最後に風太忍法帖文庫第一作の「くノ一忍法帖」を載せて今回は終わりたいと思います。

 

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この表紙も、もひとつピンとこないかな^^。