この本の著者はなかなか思い切った人で、仕事を辞めて世界一周旅行に単独で出掛けちゃうんだから、すごいよね。そうそうできないよ?できたらいいと思うけど、やっぱり不安もあるしね。
それを若い女性が一人で達成しちゃうんだから、素晴らしい。まずそのことに驚くし、そんな娘をいましかできないことだからと快く送り出しちゃう親も素晴らしいよね。
で、その時の経験を活かして書いたのが本書ってわけ。ぼくも、人並み以上に食に対する関心は強くて、未知の食べ物なんか気になってしかたがないほうなんだけど、それでもいかにもマズそうなものは敬遠しちゃうし、肉に関しては獣臭いのなんか全然受けつけないから、本書に紹介されている肉のほとんどは口にできないと思うのであります。
それをこの人は、なんでもモリモリ食べちゃう。羊の脳みそもラマの肉もアルパカの肉もビーバーの肉もカエルの子宮もカブトガニの卵も。その怖気をふるわないなんでも来い的な男前な姿勢には頭が下がります。
先程も書いたようにぼくはそういう風に馴染みのない肉にレッツ・トライできない。だからこそ、本書のような本を読む意義があるというものだ。ね?そうでしょ?
内容は興味を持たれた方はぜひ読んで確かめていただきたい。おいしい肉もあれば、まずい肉もあるわけで、食に関しては世界各国で振り幅が大きいのはあたり前であって、別の本の感想でも書いたけどキビヤックなんて絶対食べることはできないだろうしサルの脳みそも願い下げだ。でも、昆虫は、ちょっと興味があって食べてみてもいいかなって思ってる。
そんなわけで、本書はそういった肉の紹介だけではなく、その土地でのエピソードも満載で、思わず笑ってしまうものも少なくない。この著者、けっこう達者な方なんでございます。気軽によめる本としてぜひぜひお読みください。オススメですよ。