読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

ライトノベル

黒田研二「嘘つきパズル 究極の名探偵★登場」

まず冴さん、この本の存在を教えていただいて感謝しております。それと、ゆきあや先輩、先に読んじ ゃってすいません^^。 ほんと冴さんに教えてもらわなかったらこんなマイナーな文庫、一生見つけることはなかったと思う。 それにこの表紙。いくら魔夜峰央…

滝本竜彦「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」

高校時代を振り返ると、自分はなんと愚かで世間知らずだったのかと驚いてしまう。それが特権なのだとは思うが、やはりあの頃というのは超がつくバカの時代だったと思うのである。 それに加えて、いかに自分が宙ぶらりんだったのかという事も思い知らされる。…

万城目学「鴨川ホルモー」

ホルモーとは何ぞや?ホルモンではなく、ホルモー? まったくたいしたセンスではないか。タイトルでがっちり心をつかまれてしまう。 そしてそして、驚くべきはその内容だ。 本書は、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞した著者のデビュー作である。こんな賞…

小野不由美「悪夢の棲む家」

この人のティーンズハートの『渋谷サイキックリサーチ』シリーズは怖いともっぱらの噂だったのだが 、気づいた時には書店から消え去っていて、その後古本屋を探してもとんと見かけたことがない。だか ら一冊も読んだことがないのだが、番外編として「講談社…

扇智史「永遠のフローズンチョコレート」

ほんとうに、ライトノベルを見直しつつあります。すべてを肯定するわけではないが、中には大人の鑑 賞に耐えうる作品もあるんだということに、いまさらながら気づいた次第。 本書は表紙が良かった。これはおじさんでも堂々と買えるくらいのライトノベルにあ…

米澤穂信「愚者のエンドロール」

ライト系が続きます^^。こういう本は気軽に読めるからいいです。 いまミッシェル・フェイバーの「天使の渇き」という本を読んでいるのだが、これが上下二段組で80 0ページを超すというすごいボリュームなのだ。かの「五輪の薔薇」と同じ分量だというの…

桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」

ライトノベルの中でも、すこぶる評判がいいので読んでみた。三十も後半のおっさんが、こんな可愛ら しい表紙の本を買うのは少々勇気がいったし、多分店員の女の子もぼくのことを変態だと思ったのに違 いないが、気になって仕方がなかったのだ。 物語は鳥取の…

米澤穂信「氷菓」

この人の文章はあまり好きじゃない。高校生が主人公なのだが、妙に古臭い言い回しが鼻につく。 それがスタイルとして定着していれば文句もないが、中途半端な印象だ。主人公の奉太郎の造型にして も、省エネ推奨者のネガティブな性格があまり好きになれない…

御影瑛路「神栖麗奈は此処にいる」

ジャンルを特定できない。ホラーの要素もあるように思うしミステリーに入れてもいいような気もする。 事象と存在に対するこの作者なりの考えが描かれている。 哲学の領域ともいえる難解な問題をからめ、当事者たちの平易な毎日にまぎれこむ死を描いている。 …

菊地秀行「エイリアン秘宝街」及びそのシリーズ。

いまでは、菊池秀行も夢枕獏も読むことはありません。 卒業してしまったんでしょうね。 でもまだ本を読みはじめて間もない頃は、このお二人に大変お世話になりました。 中でも、今回紹介するこの「エイリアンシリーズ」は大好きでした。 ジュブナイル専門の…