シェクリイは、一時期短編の名手として名を馳せた。
読めばわかるが、実際シェクリイの短編は小気味よくユーモアを漂わせ、たんなる奇想的な作品に留まらない機智にあふれている。
彼が好んで描くのは、異星人とのファーストコンタクトだ。
今回紹介する二冊の短編集は、早川文庫から出てた二冊である。
ぼくは「宇宙市民」のほうから読んだ。
温かみと風刺があり、アイディアストーリー特有の機智にあふれている。
これと比べて「人間の手がまだ触れない」のほうは、少し落ちる。
表題作と映画にもなった「七番目の犠牲」が良かったくらいだろうか。