ほんと久しぶりの短編集。主に井上雅彦監修のアンソロジー『異形コレクション』に収録されたもの。収録作は以下のとおり。
・「八月のくず」
・「 いつか聴こえなくなる唄」
・「 幻画の女」
・「 餌江。は怪談」
・「 祈り」
・「 箸魔」
・「 ふじみのちょんぼ」
・「 ≒0・04%」
・「 あるグレートマザーの告白」
・「 裏キオクストック発、最終便」
まあ、いつものとおりタイトルを見ただけでは何のことかまったくわからんのだけども。相変わらず、ロクでもない非情でグロテスクな世界が描かれる。
今回は、いつもそこはかとなく感じられるインテリジェンスな匂いがあまりしなかった。原点に回帰したなんて謳われているが、いやいやそんなことござんせん。あの驚異的な傑作「独白するユニバーサル横メルカトル」には到底およびません。
今回も、貧窮どん底の世界もあれば、呪詛にも似た怨嗟が呼応する作品もあり、まるっきりSFの世界もあれば、バカっ話もあってバラエティーにとんだ作品集となっているんだけど、総じてなんか薄味になってきているような気がするんだよね。
もしかして、平山作品読みすぎて、頭のネジがバカになってるのかな?おそらく、この作品集で初めて平山ワールドに出会った人たちは、かなり驚くんだろうけど、ぼくはまったくそんなことはないのであります。
あれ?ぼくの頭、わりくなったのかな?
ぼくのあたまをしじつでよくしてください。これいじょうわりくなるとこまるので。