読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2006-08-21から1日間の記事一覧

ミッチ・カリン「タイドランド」

本書はなんとも暗くて重い内容だ。 なのに本書の主人公は11歳の少女なのである。だから、彼女の眼を通して語られる世界は空想に侵蝕されて、暗くて厳しい現実がボカされてしまう。両親は薬中で、若い母親はそれが元で死んでしまう。 父と娘は母を置き去り…