はやいもので、前回の購入記からもう一カ月たってしまった。光陰矢のごとしというけれど、ホント時の
たつのははやいねぇ。最近は一日でさえ、すぐ過ぎてしまう。こういう感覚にとらわれやすくなったとい
うことは、ぼくも歳をとったということだろうか。というわけで、今月の古本購入記なのだが、今回は江
戸川乱歩賞受賞作の比較的古い作品が何冊か手にはいった。
乱歩賞受賞作品はいまのところ江戸川乱歩賞全集として二作の合本文庫で出ていて手軽に入手できるよう
になっているが、今回購入したのは藤本泉「時をきざむ潮」、新章文子「危険な関係」、西東登「蟻の木
の下で」、日下圭介「蝶たちは今・・・」、大谷羊次郎「殺意の演奏」の5冊。比較的古くて、ぼくも現
物を見たのは今回が初めてだった。よく知らないのだが、日下氏と大谷氏以外は一発屋?あまり名前をお
見かけしない方ばかりだ。そういう物珍しさもあって購入してしまった。
永瀬隼介「サイレント・ボーダー」は、この人の小説デビュー作。この人もとっても気になっている。
ちくま文庫の文豪怪談傑作選からこんな人の本が出てたとは知らなかったのが「吉屋信子集 生霊」だ。
この人は元々少女小説の大家らしいが、全然知らなかった。こういう人が書く怪談ってのは、素晴らしい
ものと相場が決まっている。
戸松淳矩「名探偵は九回裏に謎を解く」は、この人のデビュー作の続編である。この人は「剣と薔薇の夏
」がとても気になってるのだが、いかんせん大作すぎてなかなか気軽に手が出せない。だからとりあえず
本書で様子見しようと思った^^。
ジョン・ザコーアー&ローレンス ゲイネム「プルトニウム・ブロンド 」は月野さんもオススメのユーモ
ア・ハードボイルドSF。これは期待できます。
アンドリュー・クレメンツ「ミエナイ彼女ト、ミエナイ僕」は、当初まったく気になってなかったのだが
たまたま見つけてよくよく内容紹介を見てみたら、目の見えない女性と透明人間になってしまった男性と
の恋と冒険と成長の物語だということで、めちゃめちゃおもしろそうではないか。
石川淳は「おとしばなし集」、「紫苑物語」の二冊を購入。この人は「狂風記」を読まなければいけない
と思いつつ今に至っている。もう!そんな事ばっかり言ってる気がする。
南條範夫「三百年のベール」は、もねさんオススメの作品。もねさんの記事読んで、気になってたらたま
たま置いてあった。ラッキーである。
杉森久英「天皇の料理番」は、昔、堺正章主演でドラマやってたよね?あれ、結構好きだったんだなぁ。
だから、懐かしさもあって思わず購入。
ちょっと長くなってきたので、以降は名称の羅列といきましょう。
横山秀夫「真相」
薄井ゆうじ「狩人たち」
桜庭一樹「荒野の恋」
荒俣宏編「新編魔法のお店」
愛川晶「七週間の闇」
飯島和一「雷電本紀」
清水義範「幸福の軛」
斎藤澪「赤いランドセル」
藤原井織「雪が降る」
東直己「探偵はバーにいる」
吉田修一「熱帯魚」
以上25冊。ふう~。今月は先月の倍になった。いわずもがなだが、以上の本はすべて百円である。こん
なこといってはダメだが、ぼくみたいな甲斐性なしにはとっても助かっている。古本屋さまさまだ。