読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

百怪の会編「恐怖のネット怪談」

イメージ 1

実話系ホラーに目覚めたので、読んでみた。本書はネットの怪談系サイト「妖怪百物語」「Ghost Tail」「きょうふの味噌汁」の三つのサイトから許可を得て編纂されたそうで、それぞれのサイトから選りすぐりの怪談が集められている。ということなのだが、正直そんなに怖くない。それとも、こういう恐怖譚に対して免疫できちゃってるから怖くないのかな?だって夢の中で小指を探している老婆の話を子どもたちに話してやったら、心底震えあがってたものなあ。

だから、読む人によって怖い話もあるかもしれない。ぼくとしては『きょうふの味噌汁』サイトから選ばれた話がすごくおもしろかったんだけどね。この中の投稿者の一人に『みゅん』という人がいるのだけどその人の文章がなんだかとても新鮮だった。もう一人女性の方の文章も、すごくおもしろかった。やはり素人の方が書いておられるので、決して洗練された文章ではないのだが、おっと、そういう表現方法があるのか!とちょっと刺激を受けたワケ。もちろん話的にも充実していて、この『みゅん』という人は数々の怪談を披露されているのだが、そのどれもが一定の水準を保っているからスゴイではないか。

ま、心底震え上がった話というのはなかったが、そこそこ楽しめました。

でも、やっぱり一番怖いのは「子取り箱」だなぁ。