読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

情景1

夜に沈む山の影を見ると不安になる。

あなたは、いつも通り夕餉の支度。

トントンとまな板を打つ包丁の音。

あなたの背中には、悲しみが見える。

ゆっくり身体を蝕む病魔のように、

ためらうぼくに不安がのしかかる。

髪を切ったのはいつなのだろう?

いま、はじめて気づいた。

妻が他人と変わってる。