読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

君との距離

仲のいいともだちだった君が、ある日とつぜん素っ気なくなってしまった。朝の登校でいつもの待ち合わせ場所にいないことからはじまり、学校で目があっても「おはよう!」と言っても、無視された。 何この塩からい気持ち。休み時間に会いにいっても君はぼくか…

初野晴「漆黒の王子」

二つの話が並行して進んでゆく。「上側の世界」は、ガネーシャという姿の見えない人物に翻弄されるヤクザたちの話。「下側の世界」は記憶を失い、地下の暗渠にさまよいこんだある人物の話。まるで接点がない二つの物語。いったいこれがどういう風にからまっ…

最近読んだ漫画のこと

たまたま知り合いが買ってた週刊少年ジャンプをパラパラみてたら、この漫画を発見。思わず声出して 笑ってしまった。ゆるゆるのキャラと微妙なヘタウマな絵。先の展開が読めるにもかかわらず、おもわず 引きこまれるストーリー。そして何より笑えるのがネー…

米澤穂信 編「世界堂書店」

あの米澤穂信がこんなにいろんな国の小説を読んでいる人だったということに驚いた。だいたいミステリ作家といえば、英米のミステリ作品に傾倒しているのが相場というものだろう。しかし本書に収録されている15編のうち、純粋にミステリとよべる作品は2作…