というわけで、まだ古本購入は続いているのである。先々月のセーブ懸念もなんのその、そういった愁傷
な言い訳は、そのときだけの思い込みみたいなもので、やはり月に何度かは古本屋に出向かないと堅気の
暮らしは続けられないのである。古本屋の一角で充血した目を爛々と光らせ、よだれの垂れる舌をハアハ
アしている背の高いちょっと間抜けな中年男がいたなら、それはベックだと思し召せ。
と戯言はこれくらいにして今月の購入記なのだが、古本が22冊19作品。タイトルを書き出すと・・・
「終末曲面」山田正紀
「オイデイプスの刃」赤江瀑
「ハミングバードはもう鳴かない」三上宥起夫
「死者の輪舞」泡坂妻夫
「新世界より(上下)」貴志祐介
「柳生武芸帳(上下)」五味康祐
「オレたちバブル入行組」池井戸潤
「最終退行」 〃
「終わりみだれぬ」東郷隆
「緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道」山本昌代
「鬼」綱淵謙錠
「6ステイン」福井晴敏
「文豪ミステリー傑作選」夏目漱石他
「クリコフの思い出」陳舜臣
「すべての美しい馬」コーマック・マッカーシー
「普賢」石川淳
「海の仙人」絲山秋子
「瀧夜叉」皆川博子
「聖家族」古川日出男
「虚夢」薬丸岳
となる。合わない山田正紀は、この本の表紙がなんとなく好きだったのと短編集だったので思わず購入。
「オイデイプスの刃」は映画のタイアップの表紙じゃなかったのがめずらしかったので購入。
「死者の輪舞」は出版芸術社のミステリ名作館の一冊だったので購入。
福井晴敏は、「亡国のイージス」で見事にコケてしまった経験があるのだが、この短編集はビビッとくる
ものがあったので、以前からねらっていたのである。今月とうとう100円落ちしたので購入。
「クリコフの思い出」は最近密かに集めている陳作品の中でもあまりみかけないものだったので購入。
「聖家族」は千円という値段に魅力を感じて思わず購入。
「虚夢」はパラパラしてみたら、著者のサイン本(しかも落款付き)だったので、思わず購入。別にファ
ンでもないんだけど^^。
というわけで、今回もなかなか満足のいく結果となったのである。
新刊本はというと。
「文学少女と恋する挿話集①」野村美月
「フランク・オコナー短編集」
の二冊のみ購入。うわ、ぜんぜん買ってねー。ビンボーくせぇ。