読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

パトリック・マッケイブ「ブッチャー・ボーイ」

時は1960年代、ところはアイルランド。ここに一人の少年がいる。フランシー・ブレイディー、田舎のどこにでもいる負けん気の強い男の子だ。本書は、その彼が回想の形で語りだすところから始まる。 だから、本書の体裁は彼の口語体だ。そして、これが最初とま…

平山夢明「八月のくず」

ほんと久しぶりの短編集。主に井上雅彦監修のアンソロジー『異形コレクション』に収録されたもの。収録作は以下のとおり。 ・「八月のくず」 ・「 いつか聴こえなくなる唄」 ・「 幻画の女」 ・「 餌江。は怪談」 ・「 祈り」 ・「 箸魔」 ・「 ふじみのちょ…

相沢沙呼 「 medium 霊媒探偵城塚翡翠」

さすが、各ミステリーのベストで一位をとっただけのことはある。なかなか驚かせてくれますよ。 遅まきながら、文庫化を機に読んでみたのだが、ほんと寝て読んでたら、思わす起き上がっちゃったってくらい面食らいました。 本書は、短編形式で四話収録されて…