読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2014-12-07から1日間の記事一覧

ジュンパ・ラヒリ「低地」

ラヒリの描く人物は、そこに居る。ページを開けば、彼らの息遣いや体温を感じる。字面を追うだけでそれだけの感覚を想起させるラヒリの筆遣いには毎回驚いてしまう。 スパシュ、ウダヤン、ガウリ、ベラ。本書を読み終えたいま、彼らはぼくの中では決して架空…