先日、NHKのBSプレミアムで海外ドラマ「SHERLOCK」を三夜連続でやっていたのをご存知だろうか?ぼくはまだはっきり観ていないのだが、子たちに教えてやると熱中して観ていた。このドラマは、あのシャーロック・ホームズを現代版に焼き直した「21世紀版シャーロック・ホームズ」ともいうべきもので、舞台はロンドンのままなのだが時代が現代になっていて、ホームズとワトソンも原作より少し若く設定されている。物語自体は原作を踏まえた上で大胆にアレンジされてるようで、かなりおもしろかったみたいだ。
このドラマを見終わった子たちはすっかりホームズに魅了されたみたいで、ぼくが実家にホームズの正典をすべて揃えてあることを知ると、それを読んでみたいと言い出した。それで昨日の日曜日に実家に本を取りに行ったのである。しかしいくら探しても「四つの署名」と「恐怖の谷」の二冊が見当たらない。記憶が確かなほうではないが、ホームズ譚を誰かに貸したとか売ってしまったということは決してないはずなのに、いくら探してもないのだ。仕方なくその二冊以外の本をまとめて帰路についた。途中、ふと思いついて通り道にあるブックオフに寄ってみたら、なんと100均棚に新潮文庫の延原謙訳のその二冊があったのである。だから思わず買ってしまった。一応これですべて揃ったことになる。ほんとのことをいえば新潮じゃなくて早川の大久保康雄訳のほうが好みなのだが贅沢はいえない。子たちは早速「緋色の研究」を読んでるみたいだ。これを機にホームズ譚を読破してくれれば、これに勝る喜びはない。
というわけで今回の古本購入記なのである。今回は11冊10作品購入。タイトルは以下のとおり。
「獣どもの街」 ジェイムズ・エルロイ
「百万年の舟 3」 ポール・アンダーソン
「謝々!チャイニーズ」 星野博美
「不思議島」 多島斗志之
「心に龍をちりばめて」 白石一文
「硫黄島」 菊村到
「グラーグ57(上下)」 トム・ロブ・スミス
「物狂い」 土屋隆夫
「彌太郎さんの話」 山田太一
「アメリカン・ゲーム・カートリッジズ」 深見真
なんかイマイチ食いつきにくい選本なのだが、「グラーグ57」が手に入ったのはうれしかった。もうシリーズ第三弾が発売されたので、そろそろこのシリーズを読まなければいけない。その他はなんとなく気になった本。エルロイも「ブラックダリア」のみ読んで、「LAコンフィデンシャル」で挫折してからまったく読んでないのだが、最近になってまた興味が出てきた。本も探していこうと思っている。
で新刊のほうは、あまり買ってない。『本が好き!』の献本が3冊。
「キリストのクローン/真実」 ジェイムズ・ボーセニュー
「彼女がその名を知らない鳥たち」 沼田まほかる
「悪虐」 新堂冬樹
購入したのはドン・ウィンズロウ「夜明けのパトロール」の1冊のみである。いまは図書館で借りた金原ひとみ「マザーズ」を読んでいる。これは3人の子持ちの若い母親たちが主人公なのだが、息苦しくなるような閉塞感がヒシヒシと身に迫ってくる作品。まだ半分も読んでないのだが、この後悲惨な展開になったりするのかなとドキドキしながら読んでいる。