読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

東京創元社文庫創刊50周年記念復刊リクエスト企画について

一言メッセージにも書いてあるが、2009年に東京創元社の文庫創刊50周年記念としてリクエストを

募っての文庫復刊企画がたちあがっている。

ちなみにリクエストページはこちら→http://www.tsogen.co.jp/fukkan50th/

なので、ここでみなさんにも声を大にして訴えたい。これはすごくいい機会だから、是非みなさんリクエ

ストするように!

過去にも何回かこの復刊リクエストの企画はあった。ぼくも何度もリクエストして、涙を呑んだ。だが、

今回はちょっと様子が違う。なんせ文庫創刊50周年記念なのだ。これは期待していいんじゃない?ひょ

っとすると、いままでリクエストしても叶わなかった作品が復刊されるかもしれないではないか。

というわけで、ぼくがリクエストした作品のリストアップいたしますので賛同していただける方、どうか

一緒にリクエストしていただきたいのである。

 ◆ 「女郎ぐも」パトリック・クエンティン

 ◇ 「俳優パズル」   〃

 ◆ 「幽霊の2/3 」ヘレンマクロイ

 ◇ 「殺す者と殺される者 」〃

 ◆ 「薔薇の環」ジョン・ブラックバーン

どうですか?これ、みんな今では幻の本ばかりである。時々オークションに出品されてるが、とんでもな

い値段になってしまう作品ばかり。ブラックバーンだけは、安く出てたけどね^^。ほんとうはクレイト

ン・ロースン「首のない女」もリクエストしたいところだが、これは世界推理小説全集に入っていた作品

で、文庫にはなってないので無理なのだ。とまれ、これが復刊されれば、ちょっとした事件となる。読む

こと叶わなかった幻の作品が、我が手に入るのだ。ワクワクするではないか^^。

では、参考までに過去に復刊された本をリストアップしてみよう。


【2008年】
エリック・アンブラー『あるスパイへの墓碑銘』
E・S・ガードナー『ビロードの爪』
フリーマン・W・クロフツフレンチ警部と紫色の鎌』
ガストン・ルルー『黒衣婦人の香り』
レイモンド・ボンド編『毒薬ミステリ傑作選』 ○
シャーリイ・ジャクスン『丘の屋敷』
C・A・スミス『イルーニュの巨人』○
ロバート・A・ハインライン『大宇宙の少年』
J・G・バラード『時間都市』
クリストファー・プリースト『ドリーム・マシン』


【2007年】
ウィリアム・アイリッシュ『裏窓』○
F・W・クロフツフレンチ警部の多忙な休暇』○
S・A・ステーマン『六死人』
G・K・チェスタトン『詩人と狂人たち』
レイモンド・ボンド編『暗号ミステリ傑作選』
W・H・ホジスン『夜の声』
ロバート・シェクリー『残酷な方程式』○
ロジャー・ゼラズニイ『地獄に堕ちた者ディルヴィシュ』
J・G・バラード『溺れた巨人』
フレドリック・ブラウン『宇宙をぼくの手の上に』


【2006年】
アイザック・アシモフ『ABAの殺人』
ディクスン・カーアラビアンナイトの殺人』○
フリーマン・W・クロフツ『シグニット号の死』
フレドリック・ブラウン『復讐の女神』
フィリップ・マクドナルド『鑢-名探偵ゲスリン登場』○
ロバート・E・ハワード『黒の碑』
マイケル・ムアコック『白銀の聖域』
L・ニーヴン&J・パーネル『神の目の小さな塵』上、 下
J・G・バラード『時の声』


【2005年】
イリアムアイリッシュ夜は千の目を持つ』○
F・W・クロフツ『死の鉄路』
ジェームズ・ヒルトン『学校の殺人』
サマセット・モーム『秘密諜報部員』
ボブ・ラングレー『オータム・タイガー』
テア・フォン・ハルボウ『メトロポリス
A・E・ヴァン・ヴォークト『非Aの世界』、 『非Aの傀儡』
J・G・バラード『終着の浜辺』
レナード・ウイバーリー『小鼠ニューヨークを侵略』


【2004年】
マイケル・イネス『アプルビイの事件簿』○
ディクスン・カー『死の館の謎』
ディクスン・カー『絞首台の謎』○
ベン・ベンスン『脱獄九時間目』
ウィリアム・テン『ウィリアム・テン短編集1』
ウィリアム・テン『ウィリアム・テン短編集2』
S・S・ヴァン・ダイン『カシノ殺人事件』
ジェームズ・ヒルトン鎧なき騎士
シオドー・マシスン『名探偵群像』○
M・P・シール『プリンス・ザレスキーの事件簿』
アイザック・アシモフ象牙の塔の殺人』
ハル・クレメント『重力への挑戦』


【2003年】
F・W・クロフツ『ホッグズ・バックの怪事件』
アントニイ・バークリー『ピカデリーの殺人』○
オースチン・フリーマン『赤い拇指紋』
ブリス・ベルマン『穢れなき殺人者』
M・D・ポースト『アブナー伯父の事件簿』
木々高太郎『人生の阿呆』
アーサー・マッケン『夢の丘』
マレー・ラインスター『ガス状生物ギズモ』
オドエフスキー他『ロシア・ソビエトSF傑作集〈上〉』
ベリャーエフ他『ロシア・ソビエトSF傑作集〈下〉』
カリンティ他『東欧SF傑作集〈上〉』
ネスヴァードバ他『東欧SF傑作集〈下〉』


○印が所有している本ね。ま、このリストを見てもわかるように今まで復刊されてきた本は、さほどめず

らしい本でもなかったわけなのだ。当然のごとく今年以前に刊行された本は、もう品切れ状態の本ばかり

なのだが。これ以前に復刊された本の中ではジョン・ブラックバーン「小人たちがこわいので」やハル・

クレメント「20億の針」等を購入した。何を隠そう、この東京創元社の毎年恒例の復刊フェアはひそか

に楽しみにしているのだ。

というわけで長々と書いてきたが、みなさんどうか今回の復刊リクエストで奇跡を起こそうではありませ

んか。何卒よろしく申し上げまする。