本』の話をしたら、師匠より「密室本とは、どんな本でした?」との問い合わせがあったので、ご紹介さ
せていただきます。ちなみにiizuka師匠の記事はこれね→「毒を買う男」
室を題材に特別書き下ろし作品を書いた。短めの本で、巻末の部分は袋綴じ製本になっているというなか
なか楽しい企画だった。なんていってるぼくは16作品中積木鏡介「芙路魅 Fujimi」と舞城君の「世界
は密室でできている。」の二冊しか読んでないんだけどね^^。
で、その企画には読者全員プレゼントというのがあって、袋綴じ部分の右下についている応募券を5枚集
めて送ると、雑誌「メフィスト」に掲載されていた『編集部ホンネ座談会』を一冊にまとめた特製ノベル
ズが必ずもらえたのである。
だから、ミーハーなぼくは送って戴いちゃったのだ。
姿見はこんな感じである。基本的なノベルズの厚みの本でしょ?目次は、これ。
見ればおわかりのとおり、雑誌掲載時のまんまみたいだ。第一回から第二十回までの座談会が収録されて
いる。これ雑誌掲載時にリアルに読んでた人いるのかな?ぼくはこの雑誌、本屋でも見かけたことがない
ので読んだことがなかった。実際のところいまだにこの「密室本」も全編通して読んでないのだが、パラ
パラ見てみると、これが結構おもしろい。ファンの方々には有名な話なのかもしれないが、いまは人気作
家になられた方々のデビュー前の様々な試行錯誤がとても興味深いのだ。
、第二回受賞作である清涼院流水の「コズミック」が応募時は「1200年密室伝説」だったとか、その
「コズミック」が発売されてからのリアルな反響の様子とか、乾くるみが最初に応募したのは「匣の中」
で、このときは蘇部氏の「六とん」に賞を奪われ、次に応募した「失楽園J(Jの神話)」でようやく賞
をとったとか、この頃から黒田研ニ氏が毎回作品を応募され(「仮想惑星の密室」「硝子細工のマトリョ
で電話は転居のためつながらず、電報も住所不明で戻ってきてしまうという事態に編集部が誌面で作者に
呼びかけたりとか、舞城王太郎が実は困った常連さんだったとか、オモシロエピソードが一杯なのであ
る。何人かいる編集者それぞれの好みが色濃く反映されたこの座談会、誰かが熱狂する作品もあれば、同
じ作品を淡々と冷静に分析する人がいたりして、そういった部分が人間臭くていいなと思ってしまった。
なので、これは読み物としても結構いけてるんじゃない?内輪の話っておもしろいしね^^。
というわけで、「密室本」てこんな感じの本だったんですよ、iizukaさん^^。