テレビを観ていたら「西部ペニス」というお笑いコンビが出てきた。
よくこんなコンビ名つけたなと驚くが、妻も子供たちもまったく気にしてない様子。
ぼくだけが過剰に反応しているのはなんだか癪にさわるので、ぼくも気にしてない風を装う。
「西部ペニス」のコントはかなりおもしろく家族みんなでおおいに笑ったのだが、最後に二人で
『西部から!』
『ペーーーニーーース!』
と大きく掛け合いをして幕を閉じたのには、またまた度肝を抜かれた。いままで大笑いしてたのに、ぼく
はその部分で顔が強張ってしまった。
そんなに大きな声でペニスなんて言わなくてもいいのに。妻だけならそんなに気にならないが、思春期ま
ぢかの娘がいるのに、それはちょっとマズイだろ。
だが、ぼくの思惑を余所に娘はまだ笑い続けている。もしかして、ペニスなんて言葉知らないのかも知れ
ない。それならそれで、まあいいか。そのままスルーしちゃえばいいことだし。
そう勝手に解釈して、ぼくも合わせて笑っていたら娘が一言こういった。
「でも、ペニスってすごいネーミングやなぁ!」
おいおい、知ってるのか?ペニスの意味知ってるのか?娘よ、お前、よく気まずくならずに笑っていられ
るなぁ。
逆に気まずくなったぼくは、曖昧に笑ってその場をごまかした。
目覚めた時、しっとり汗をかいていたということは、これは悪夢に含まれるのだろうか?