読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

言霊

つぶやきは誰の耳にもとまらず

ひんやりした風に乗って、どこかへとんでいってしまった

こうして、言葉は思惑を包んだまま

世界のどこかへ運ばれる

やがて、それが萌芽となって

小さな死や

誰かの思いつきや

目に見える奇跡となって

実をむすぶ

言葉は生きている

言葉にすれば、嘘も本当になることだってある

しかし、そのことをわかっていない人のなんと多いことだろう

言葉は生きている

だから大切にあつかわなくてはいけない

言葉は生きている

簡単に言葉にしてはいけない

だから、愛してるや、死んでしまえや、できますや、ムカつくや、疲れたや、そう思いますなんて言葉を

簡単に使ってはいけないんだよ、ぼうや。