つぶやきは誰の耳にもとまらず
ひんやりした風に乗って、どこかへとんでいってしまった
こうして、言葉は思惑を包んだまま
世界のどこかへ運ばれる
やがて、それが萌芽となって
小さな死や
誰かの思いつきや
目に見える奇跡となって
実をむすぶ
言葉は生きている
言葉にすれば、嘘も本当になることだってある
しかし、そのことをわかっていない人のなんと多いことだろう
言葉は生きている
だから大切にあつかわなくてはいけない
言葉は生きている
簡単に言葉にしてはいけない
だから、愛してるや、死んでしまえや、できますや、ムカつくや、疲れたや、そう思いますなんて言葉を
簡単に使ってはいけないんだよ、ぼうや。