水管橋の上に大きな水鳥がとまって
いつになくその姿に惹きつけられたぼくは
飽くことない欲求の眼差しで
穴のあくほど、その水鳥を見つめ続けていた
その鳥は長い嘴と大きな羽をもった小憎らしいくらい優美な姿で
じっとぼくを見返している
ぼくたちの周りには静寂の時が漂い
まるで匂いすらも凍りついたような空虚な場面を切りとっていた
水鳥の真摯な目
ぼくの目に突き刺さって頭の奥が痛くなる
ぼくは明日も此処に来るだろう
お前に会いに来るだろう
そしてお前のその揺るぎない静かで清らかな眼差しに
嘘と絶望を晒すことだろう