音のない世界で
きみの声を聞いた
やさしく心地いい
きみの声
星の降る夜に
遠くまで出かけたきみは
二度と戻ってこなかった
きみと最後に食べた
アイスクリームは
大嫌いになったよ
ぼくは
また音のない世界に戻り
目を閉ざした
なにも聞こえない
なにも見えない
しずかに
しずかに
ぼくは落ちてゆく
身体をまるめ
親指をくわえて
落ちてゆく
ぼくの女神
二度とあえないきみ
きみのいない世界
虚しい世界