読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

アリステア・マクリーン「恐怖の関門」

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 はっきりいって冒険小説は、あまり得意な分野ではない。

 シュミレーションゲームがあまり好きでないのと同じで、細かい戦局の説明や軍事戦略などに疎いものだからどうにもついていけないのだ。

 そんな冒険小説を敬遠しがちなぼくでもおもしろく読んだのが本書「恐怖の関門」だった。本書は、たいそう手が込んだミステリなのである。冒険小説でありながらミステリとして機能している稀有な作品だといってもいい。なんて大口叩いて、冒頭でも書いたとおりそれほど冒険小説読み込んでるわけでもないのだが^^。

 とにかく本書には感心した。あらゆる出来事の謎がラストで氷解する快感は、並のミステリ以上のカタルシスだった。とりあえず本書の読み方としては何が起こっても、どんなに頭を傾げる出来事があっても一気呵成にラストまで読みすすめることをオススメする。

 で、いったいどんな内容なのかというのが気になるところだと思うのだが、読んだのが遥か昔なのではっきりいって詳細は忘れてしまった^^。
 
 確かメキシコ湾に沈んだ金塊か宝がからんでいて、主人公がことごとく読者の予想を裏切る行動をとっていくような話だったと思う。彼の真意が謎のメインになっていたはずだ。とりあえずのっけから謎また謎のプロットだった。どうか、振り回されるのを覚悟で読んでみて欲しい。最後には大きなカタルシスが待っているから。