読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

カルロ・コッローディ 「[新訳] ピノッキオの冒険」

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ディズニーのアニメでしかピノッキオを知らないぼくにとっては、とても新鮮な感じだった。

ピノッキオは教訓に始まり教訓で終わる話でありながら、正論ではない世の不条理を交えた世界が描かれ

ている。読みつがれているゆえんだろう。

やはり正統派では生き残れないのだ。毒がなければいけない。

本書には毒がいっぱいだ。ピノッキオは忠告をきかずにかなり酷い目にあってしまう。

ピノッキオを読んでると、彼の姿が息子とダブってくる。子どもの性分は、万国共通なのだ。欲望のまま

に行動する人間本来の姿が描かれる。

大人は、経験して学んで倫理、道徳、社会通念を身につけ自分を律するようになる。

しかし、そうなる以前の子ども時代は、人間本来のエゴの姿なのだ。

忠告に耳をかさず、身をもって世の中の厳しさ辛さを体験して学んでゆくのである。

そういった意味で、本書はとても良い指南書となっている。これは、子どもが読むべき良書だ。

わが子たちにも、是非とも読んでもらいたい。