一度、実家で今まで見たことないような種類のゴキブリを見た。大きくて、平べったくて、脚も太い。タ
イやフィリピンあたりにいそうなやつだ。古い話だが、ジャミロクワイのミュージッククリップに出てた
やつと同じだった。
どうしてあんなゴキブリがいるのか不思議でならなかった。
でも本書を読めば、そういうこともあるんだなと思った。
ゴキブリがしぶといやつだというのはわかっていたが、これだけデータをあげられるとまさしく驚きの連
続だった。
何億年も前から地球に存在しているだけのことはある。このゴキブリというやつは、地球において究極の
生命体なのだ。
放射能を浴びてもびくともせず、水だけで一ヶ月近くは生きられる。水なし酸素なしでも数時間は生きら
れるというのだ。
作者は、これらの興味つきないゴキブリについての話と、自らの体験、そして世界各地のゴキブリと人間
の有様を描いて、とても読みやすく仕上げている。
この本を読んだ誰もが言っていることだが、本書を読めばその知識をみんなに話したくなってしまう。
ゴキブリは嫌悪の対象として誰もが認める存在なのだ。だが、かれらなくしては科学の発展がありえなか
ったのも事実なのである。
本書を読んでゴキブリを見る目が変わった。