きゃー!キングなのよー!こう見えてもワタクシ、ちょっとしたキング・フリークなんですのよ。といっても、彼の本をすべて読んでいるってワケでもないんだけど、こういうイベント的なのには目がなくて、飛びついてしまいました。それに、みなさん、これ無料なんでございますのよ。もう、これは読まない手はないでしょうっての!
で、内容なんだけども、これがほんとにタダで読ませてもらっていいの?ってくらい充実していて、どちらかといえばキング初心者のほうが利用価値はあるのかもしれないけど、すでに慣れ親しんだ者にとっても充分楽しめる内容となっている。
最初にキングの簡単な紹介があって、次に訳者の白石氏と担当編集者の永嶋氏による対談、完全オリジナル短編「ローリー」、今月末刊行されるキングの最新刊「異能機関」の第一章抜粋、そして初心者に親切な「一目でわかる、キング代表作マトリックス」、最後に文藝春秋社のキング本の紹介の200ページ強(kindleでね)読み応え抜群の内容となっている。
とにかく、次の新刊「異能機関」が謎の機関、少年少女、超能力とキングの筆がノリノリになっちゃう内容で、彼のエンタメ復帰路線の中でも素晴らしくガツガツと盛り上がりを見せるに違いない作品だと期待が高まるのである。なんていって、先に刊行された「アウトサイダー」は、新刊で買ってまだ読んでいないのだけどね。息子との共作の「眠れる美女たち」に至っては上巻読了した段階でやめちゃったんだけどね。
しかし、しかしである。今度の新刊はなんかプンプン匂うのさ。かつて「アンダー・ザ・ドーム」が刊行される前の盛り上がりを見せたあのワクワク感がハンパなく押しよせてくるのさ。だから、もういまから刊行が待ち遠しくて仕方がない。
どうか、キング好きの方も、これからキングを知ろうとする方も本書を読んで気持ちを盛り上げてほしい。ベストセラー作家で、これほど夢中にさせる作家は、ぼくの中ではスティーヴン・キングただ一人。海外文学の大海に導いてくれたのも彼。ほんとに、小説のおもしろさを教えてくれた数少ない作家なのであります。
なにより、タダっていいでしょ?