和洋折衷で様々な本に出会い、ぼくはどんどん読書の持つ魔力にとらわれていきました。
この世界には果てがない。
地平は、進むごとに広がるばかり。決して終わりがありません。
小説の持つ底力は無限大です。メディアの持つ力というのも絶大ですが、そこには決まったベクトルしか
作用しません。映像にしろ、音楽にしろ、こちらは受ける側でしかない。
いやいや、決してぼくはそれを否定しているわけではありません。
ぼくも、音楽や映画は大好きだし、生粋のテレビっ子でもあります。
ぼくが言いたいのは、読書から得られる作用は共同作業で成り立つということなんです。
読者は、作者の書き連ねる文字を追い、自分の頭の中で組み立てる。
その共同作業により、人それぞれの世界が広がっていく。
なんと素晴らしいことでしょう。
この魅力には、何ものにも負けない力があります。
ぼくは、その魔力にからめ取られていきました。
どこまでも、果てしなく。