短編といってよいほどの作品だ。本が自らの人生を語るという設定は、いままで読んでいるようで実は読んだことがない。本書の主人公である『本』は、実在の本なのだが、それが誰のなんという本なのかが最後まで明かされない。 一九三八年に出版され、作者はノ…
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