読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2014-04-06から1日間の記事一覧

メイ・シンクレア「胸の火は消えず」

人のもつ業や尽きることのない欲望、単純に怨みがあるから現世に未練があるというストレートな幽霊譚ではなくそういったドロドロした情欲や因果を秘め、なお且つそれを曝けだすことなくよくいえば繊細に悪くいえば曖昧に描いている。だから心底震え上がると…

柴田元幸 編訳「燃える天使」

ジョン・マクガハン、パトリック・マグラア、マーク・ヘルプリン、スチュアート・ダイペック、ピーター・ケアリーなどなど翻訳好きにはよく知っている作家も収録されていて、なかなか楽しめる。 内容的には、それぞれまったく独立したテーマの作品が収録され…