読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2011-04-03から1日間の記事一覧

皆川博子「死の泉」

文庫本で644ページ、重量級の長編ミステリである。 舞台は第二次大戦下のドイツ。ナチスの政策で設立されたレーベンス・ボルン【生命の泉】という組織の運営するホーホラント産院にいる妊婦マルガレーテの独白で物語は幕を開ける。この組織はアーリア人種…