読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2008-07-13から1日間の記事一覧

皆川博子「伯林蠟人形館」

本書は非常に高度な小説である。何が高度かといえば、読者の頭を使わせるという意味ですこぶる高度な本なのである。では、それがいったいどういうことなのかということを説明したいと思う。 本書で描かれる舞台は第一次大戦からヒットラー台頭までの混乱をき…