読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-12-28から1日間の記事一覧

ダン・ローズ「ティモレオン」

まず、本書の主人公はティモレオンという犬ではない。 その犬をとりまく数多くの人たちだ。 物語は、この犬をキーワードに悲劇的なラストにむかって進んでゆく。 後半、捨てられたティモレオンが家路を急ぐ道すがら、幾多の人たちと出逢うのだが、そこで語ら…

マーク・スプラッグ「果てしなき日々」

丁度一年くらい前にでた本である。 全体的には○。◎じゃない。 月並みな展開といえば月並み。しかし、映画的に解釈すれば、これはなかなか印象に残る映画になりそう。 作者があまりにも登場人物にたちに対してやさし過ぎるので、全体テーマとしての『許し』が…