読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-12-27から1日間の記事一覧

ライアル・ワトソン「アース・ワークス」

ずっと昔に「スーパーネイチャー」を挫折して以来、敬遠していたのだが、本書は短編形式だということなので、再挑戦してみた。 ワトソンの視点は、サイエンティストにはあるまじきロマンティストのそれであって、扱っている題材は『意識』、『偶然』、『利き…

舞城王太郎「山ん中の獅見朋成雄」

純文学だとは思わないが、確かにおもしろい。 あいかわらずアメージングな世界が描かれており、独特な雰囲気はまさしく独壇場である。 舞台は閉鎖的なのに、その世界は驚くほどの広がりをみせている。 アリスの冒険のような話だが、ファンタジーの結構を保ち…