読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-12-23から1日間の記事一覧

カルロ・コッローディ 「[新訳] ピノッキオの冒険」

ディズニーのアニメでしかピノッキオを知らないぼくにとっては、とても新鮮な感じだった。 ピノッキオは教訓に始まり教訓で終わる話でありながら、正論ではない世の不条理を交えた世界が描かれている。読みつがれているゆえんだろう。 やはり正統派では生き…

ダン・シモンズ「カーリーの歌」

ジャンルを越えてそれなりの成果をおさめている器用な作家シモンズの処女長編である。 インドの魔窟カルカッタ。 腐敗と瘴気に満ちた魔都カルカッタ。 存在することすら呪わしい場所カルカッタ。 本書で描かれるカルカッタは、誇張されてる部分があるとはい…