読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-12-02から1日間の記事一覧

読書の愉楽〈続・続・続・続〉

大海ともいうべき書物の世界。 めざす場所は、いったいどこなのか。いったいぼくは、どうして本を読んでいるのか。 この強烈な魔力の源は、いったいなんなのか。 これは、ぼくが常に考えていることです。 ただ、おもしろいからという単純な理由ではない何か…

マーク・八ッドン「夜中に犬に起こった奇妙な事件」

ハリネズミの本箱の一冊である本書の語り手は“アスペルガー症候群”いわゆる自閉症のクルストファーという十五歳の少年です。 養護学校の先生のすすめで本を書くことになった彼は、大のホームズファンということもあって、近所で殺された飼い犬の犯人捜しをミ…

リリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」

離婚してるわけでもないのに、別居しているがゆえオカンと二人の母子家庭を歩んできたリリー・フラン キーさんの自伝的小説、おそまきながら読ませていただきました。 読んでいてまず驚いたのが、リリーさんのなんのてらいもないあまりにも赤裸々な告白でし…