読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-11-28から1日間の記事一覧

スーザン・ヒル「黒衣の女」

クリスマス・イヴの夜、家族で暖炉を囲みお互い怪談話を披露しあう場面から物語は幕を開けます。で も、主人公である『私』は、話を披露する事なくその場をあとにします。彼には、再婚した妻にも話して いない恐ろしい過去があったのです。 この本を読んだの…

マイクル・クライトン「アンドロメダ病原体」

本作はクライトンのデビュー作です。話の筋はごくごく単純。人工衛星が運んできたと思われる未知の病原体によって一つの町の住人がたった二人の人物を残して全滅してしまいます。生き残った二人というのは、生後まもない赤ん坊と老人という奇妙な取り合わせ…

フラン・オブライエン「第三の警官」

フラン・オブライエンは、アイルランドの作家です。アイルランドといえば、奇想ということで、この人もかなり奇想が炸裂した作品を書いています。 ぼくは、本書の前に「ドーキー古文書」という作品も読んだのですが、これがめっぽうおもしろかった。 聖人は…