読書の愉楽

本の紹介を中心にいろいろ書いております。

2005-11-21から1日間の記事一覧

遠藤周作「海と毒薬」

太平洋戦争末期、捕虜となった米兵8名を生体解剖したという事実を描いたのが本書「海と毒薬」です。 生体解剖という、医学の発展と原罪を天秤にかけた禁忌を描くことによって、読む者に衝撃をあたえる本 書は、かのアウシュビッツや南京大虐殺のような人間…

ヤン・マーテル「パイの物語」

少年が野性の動物たちと共に漂流する話。 メインのあらすじはそうなのですが、本書はただの漂流物ではありません。 一筋縄ではいかない物語。本書を読み終わったあなたはもう一度はじめから読み返したくなる衝動を抑えられないことでしょう。 本書はラストで…